農業・アグリビジネス業界の業界研究

9.JA(農業協同組合)について

みなさまこんにちは。第一次産業ネット新卒2019 運営事務局です。 今回は日本の農業界を知るうえで重要なJAについて特集します! ここ数年農業改革の一環として、JAグループの話題が多々登場していますので、農業生産・アグリビジネス・食品に興味のある方にぜひ知っていただきたい内容です!
JA(農業協同組合)とは
JAは、農家の営農活動や生活を守り、よりよい社会を築くことを目的に組織された組合です。 協同組合は株式会社などと異なり、株主の利益や利潤を追求するものではなく、組合員のための活動を行う団体であり、組合員がすべて平等に扱われます。 組合員は株式会社でいえば株主のような存在です。
JAの組織について
JAグループの組織を、
【役割】と【全国・県・市町村分類】の2軸で紹介します。

【役割】
▼代表、調整、指導事業
・全国農業協同組合中央会(全中)
・各県中央会

▼経済事業
・全国農業協同組合連合会(全農)
・経済農業協同組合連合会(経済連)

▼共済事業
・全国共済農業協同組合連合会(共済連)

▼信用事業
・農林中央金庫

▼厚生事業
・全国厚生農業協同組合連合会(全厚連)
・厚生農業協同組合連合会(厚生連)

▼その他事業
株式会社農協観光 など

【全国・県・市町村分類】
▼全国
・全国農業協同組合中央会(全中)
・全国農業協同組合連合会(全農)など

▼県
・各県中央会
・各県経済連及び全農等

▼市町村
各地域単位農協(いわゆる単協)

これらをまとめてJAグループと呼び、各事業が効果的に所属する組合員に提供されるような組織体制としています。
地域農業を支えるJAの取り組み
特徴的なものは、営農指導です。 各組合農家が営農を行う際に、設備や資金、栽培、出荷などあらゆる面で支援をします。いわばJAが農家のコンサルティングを行うイメージです。 実は、この営農指導に関しては必ずしも経済的合理性で行っているわけではなく、組合員の営農のために赤字事業として行っているJAも少なくありません。
JAと農家の関係
JAは、地域を支える小さな農家が安定して生き残れるように団体化したもの。 生産支援を行い、販路をつくり、生活事業までJAが行う為、会社を営む上での多くの部分をJAが農家の代わりに行っているということになります。 しかし、近年は農家の大規模化により、JAを頼らなくても生産技術を向上させ、販路を開拓し、福利厚生も独自で行うことのできる会社化に成功した事業者が増えてきました。 これからは、JAという存在がどういった役割を担い地域農業に貢献していくのか、こういった点が注目されていくことになる言われています。
JAはどうしたら良い?
これまでお伝えした通り、JAは地域農業を支える重要な存在ですが、世界の農業と戦うということを考えると組合員を平等に扱わなければならないということが横並びにつながり、一歩抜け出そうとする農業事業者さんを躊躇させる可能性があります。 一方でJAのチカラが弱まった場合何が起こるのでしょうか?各農家は厳しい競争にさらされ、営農をやめてしまうかもしれません。 これから農業や食品にかかわる方々はJAグループがどうあるべきか、JAグループとどう付き合っていくのかそういった重要な課題に直面します。 良い点・悪い点をしっかりと理解し、課題を解決してほしいと思います。
ちょきんぎょって知ってますか?
JAバンクのCMでは最近リスがおなじみかと思いますが、JAバンクのキャラクターにはちょきんぎょがいます。1996年から登場し、各種グッズになって人気もありました。 古来中国で「幸運と富を招く魚」とされていた金魚をモチーフにキャラクター化したものです。 JAバンクは農家さんや地域の方の預貯金を扱っていますが、この中央機関が「農林中央金庫」。日本最大級の機関投資家として大きな利益を生み出しています。 この利益の一部が営農指導や助成などにも活用され、組合員に還元されているわけです。まさに「富を招く魚」ということになりますね。

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