農業・アグリビジネス業界の業界研究

7.この業種が知りたい [2] 植物工場

皆様こんにちは。第一次産業ネット新卒2019 運営事務局です。
最近、テレビCMやスーパーの野菜売り場で「植物工場」という単語を見たことはありませんか?
今回はニュースでもたびたび取り上げられる「植物工場」について、簡単にご紹介したいと思います。
植物工場の種類について
「工場」という単語から機械的なイメージが先行するかもしれませんが、植物の育て方は畑とほとんど変わりません。
ただし植物工場では生育に必要な要素(水分、光、温度・湿度、CO2濃度、養分など)をコントロールできるため、季節や天候などの外部環境に左右されずに、計画的に植物を生産することが可能になります。

植物工場はハウスなどで太陽光を光源とする「太陽光利用型」と、閉鎖された室内でLED電灯を光源とする「人工光利用型」の2種類に大別されます。

【太陽光利用型】
ハウス等で太陽光を光源とし、光以外の環境を制御して植物の生産を行います。
電気代を抑えることができる一方で、悪天候の日は太陽光が利用できないため生産に影響を及ぼすリスクがあります。
太陽光利用型の中でも、悪天候の日にランプで補光する施設もあり、この施設は「太陽光・人工光併用型」と呼ばれます。

【人工光利用型】
閉鎖された室内で、生育に必要な要素(水分、光、温度・湿度、CO2濃度、養分など)を高度に制御して、外部環境に左右されず、一年中、安定して植物を生産することができます。
日本にはどのくらいの植物工場があるの?
経済産業省と農林水産省による植物工場補助事業により、人工光型植物工場の数が急速に伸びています。
2011年時点で全国に64か所あった人工光型植物工場が、2016年時点では約3倍の191か所に増えています。
人工光型植物工場のメリット・デメリット
急速に増えている人工光型植物工場ですが、多くのメリットがある一方、デメリットもあります。

【メリット】
・外部環境に影響を受けず、計画的・安定的に生産できる
・生産効率が良い
・農薬を使う必要がなく安全な野菜を生産できる
・品質が安定しやすい

【デメリット】
・初期コストや運営コストがかさみ商品価格が高くなる
・販路の確保が難しい
・どんな野菜でも育てられるわけではない(現在は葉物野菜が中心)

以前は人工光型植物工場の半数が赤字運営と言われていましたが、最近は徐々に栽培システムが確立されつつあり、黒字運営の植物工場も増えてきています。
IT技術を使った未来の植物工場が凄い!
植物工場は、生育環境を調整しやすいため、IT技術の研究・導入が盛んです。

最先端の人工光型植物工場は、ほぼ全自動化され、1日数万株のレタスが人の手をほとんど使わずに栽培、出荷されています。

また、生育の状態や生育環境の多くのデータを蓄積してAIを活用することで、将来的には更に安定的に多くの野菜が栽培できるようになると考えられています。

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