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食と農業

キャベツのいろいろ

1年中食べられるキャベツには
秘密があります。

2021年6月18日更新

世界にはさまざまな種類の野菜が存在します。

皆さんが日常で食べている野菜。いま、世界で流通している種類を合計すると800種類以上といわれています。その種類の多さが八百屋の由来になったという諸説もあります。そんな数多くの野菜の中で、皆さんが思い浮かべるのはどんな野菜ですか?レタス、キュウリ、ジャガイモ、白菜、ニンジン…
いろいろな野菜がありますが、今回は、サラダや炒め物など、どんな調理法でもおいしく食べられる「キャベツ」についてお話します!

01主な産地

キャベツの種類

年間を通していろいろな料理に使われているキャベツは、食文化が豊かな日本人にとって欠かせない野菜だと思います。
皆さんが普段何気なく食べているキャベツですが、ケール、芽キャベツ、紫キャベツ、プチヴェールなど、6種以上も種類があり、その中の品種を合わせると45種以上にのぼります。
私たちの身近にもたくさんの種類のキャベツがありますね。
今回はその中から、スーパーで日常的に目にする緑色のキャベツの生産地について見ていきましょう。

日本のキャベツ収穫量

都道府県 収穫量(t) 割合(%)
全国 1,472,000 -
1位 群馬 275,300 18.7%
2位 愛知 253,300 17.2%
3位 千葉 103,300 7.0%
4位 茨城 99,200 6.7%
5位 鹿児島 69,500 4.7%
農林水産省 令和元年野菜生産出荷統計

国内でのキャベツの主な産地は、愛知県、群馬県、千葉県。生産量1位は群馬県で、全国の18%を占めています。続いて2位の愛知県が14%。この2県が日本のキャベツの主な産地です。表を見ると、関東地方をメインに、各地方でキャベツが生産されていることが分かりますね。
各地方で生産されるキャベツは、産地により種類に違いがあるんですよ。次は、その違いについて説明します。

02春・夏秋・冬キャベツって何が違うの?

春キャベツ
都道府県 収穫量(t) 出荷量(t)
1位 愛知 61,300 58,100
2位 千葉 55,500 51,500
3位 茨城 46,400 44,300
4位 神奈川 40,200 38,900
5位 鹿児島 18,100 16,500
夏秋キャベツ
都道府県 収穫量(t) 出荷量(t)
1位 群馬 259,900 236,000
2位 長野 63,800 58,100
3位 北海道 45,200 43,000
4位 岩手 27,800 25,200
5位 茨城 21,000 19,800
冬キャベツ
都道府県 収穫量(t) 出荷量(t)
1位 愛知 207,100 195,000
2位 鹿児島 58,400 52,500
3位 千葉 53,300 50,000
4位 茨城 38,200 35,100
5位 神奈川 22,000 20,400
農林水産省 令和元年野菜生産出荷統計

キャベツは季節によって、春キャベツ、夏秋キャベツ、冬キャベツに分けられ収穫地が異なります。 収穫地や種類にもよりますが、種まきから育てて収穫までにかかる栽培期間は、110日~140日ほどです。

春キャベツ

春キャベツの断面

春キャベツは4月~6月に収穫されます。他の時期に収穫されるものに比べると、色が鮮やかな黄緑色しており、葉が柔らかくてみずみずしいのが特徴です。主な産地は愛知県、千葉県、茨城県です。それぞれの県で盛んに栽培されています。

夏秋キャベツ

春キャベツの季節が終わると、7月~10月に収穫される夏秋キャベツが市場に出回ります。

夏秋キャベツの断面

春キャベツと冬キャベツの中間的な特徴があり、葉は厚めでも柔らかく甘みがあり、生でも加熱でもおいしく食べられます。夏秋キャベツは、標高800m〜1,400mほどの群馬県嬬恋村で主に生産されており、高原キャベツともよばれます。

冬キャベツ

冬キャベツは11月~3月に収穫されます。楕円形をしており、葉と葉の間がギュッと詰まっていて、固めでシャキシャキとした食感があります。主な産地は愛知県で、2位の鹿児島県と1桁差が付く生産量を誇ります。皆さんが冬に食べるキャベツは、愛知県のものを食べているかもしれませんね。

冬キャベツの断面

写真で見ると、収穫時期によってキャベツの見た目や身の詰まり方が違うことが分かります。スーパーでキャベツを選ぶ際に注目してみてください。

03関東・関西での流通のちがい

日本に普及するまでの歴史

キャベツの起源は、紀元前600年ごろのヨーロッパの地中海沿岸と言われています。古代ギリシャ人に薬として用いられ、紀元前400年前に食用として栽培が始まったという歴史があります。 野生として生育していたケールがキャベツの始まりで、私たちが普段目にしているような球体型のものではありませんでした。長年に渡りヨーロッパ各地で品種改良が重ねられ、約1000年前に葉が丸く巻く品種が作られたことで現在の形のキャベツになりました。日本では、第二次世界大戦後に洋食文化が広まった際、トンカツの添え物として、全国で食べられるようになりました。

キャベツは地中海沿岸のような冷涼な気候を好み、生育適温は15℃~20℃です。
日本では、各地の涼しい季節に合わせて南から北へ生産地をリレー形式で繋ぐことで、一年中、美味しいキャベツを食べられます。それでは、東京と大阪、それぞれの市場で取引されるキャベツの月別入荷実績から、流通のちがいについて見ていきましょう。

東京のキャベツの流通

令和元年 キャベツの月別入荷実績
(東京都中央卸売市場計)

東京のキャベツの月別入荷実績
農畜産業振興機構「ベジ探」、原資料:令和元年東京都中央卸売市場年報

東京の月別入荷実績を見ると、季節によって産地を受け継いでキャベツを供給していることが分かります。
11月から5月にかけて主に愛知から入荷があります。暖かくなるに連れて神奈川県の生産量が増え、関東に生産地が移動しています。暦上初夏と言われる5、6月に千葉県に産地が移り、夏本番の7月~10月は高原で涼しい気候の群馬県で夏秋キャベツの生産が行われていますね。

大阪のキャベツの流通

令和元年 キャベツの月別入荷実績
(大阪中央卸売市場計)

大阪のキャベツの月別入荷実績
農畜産業振興機構「ベジ探」、原資料:令和元年大阪市、大阪府中央卸売市場年報

大阪の月別入荷実績を見ると、東京と同様に産地を受け継いでいます。11月から6月にかけて主に愛知から入荷があります。また、東京にはない兵庫県からの供給もあり、関西近辺の産地のものが市場に流通していることが読み取れますね。6月からは茨城県を皮切りに関東に産地が移動し、7月から10月は群馬県産および長野県産で全入荷量の90%以上を占めています。

04まとめ

いかがでしょうか。1年を通して食べられるキャベツには、南から北へ産地をリレーして皆さんに届けられているという秘密がありました。これからは「今食べているのはどこのキャベツがなのかな」と思い浮かべながら食べてみると面白いかもしれないですね。

キャベツに関する仕事はこちら!第一次産業ネット・キャベツopen_in_new

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