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今と昔で農業界で働く人の流れはどう変化した?

2021年8月20日更新

人にまつわる日本の農業のお話

皆さんは農業界で働いている人の数がどれくらいいると思いますか?
農業界で働くといってもさまざまなコミュニティに分けることができます。今回は、人にフォーカスして農業界を見ていきましょう!

01農林業センサスからひも解く時代の流れについて

農林業センサスって?

農林業センサスって?

農林業センサスでは、農業に従事している人のデータや農林業・農山村の実態を5年に1度調査し、数字にして記録しています。この調査は、農林水産省が行っており、農林業を営んでいるすべての農家、林家や法人を対象に実施し、時代の変化を的確に捉え、迅速な農林行政を推進することに役立てています。それでは、さっそく農林業センサスを見ていきましょう!

02農業就業人口の様々なデータについて

農家の数はどれくらい?

皆さんは日本に農家がどれくらい存在すると思いますか?下記の図をご覧ください。(ここで指す農家は、経営耕地面積が10a以上又は農産物販売金額が15万円以上の世帯のこととします。)

令和2年 平成27年
総農家数 販売農家 自給的農家 総農家数 販売農家 自給的農家
1,747,079 1,027,892 719,187 2,155,082 1,329,591 825,491
令和2年
総農家数 販売農家 自給的農家
1,747,079 1,027,892 719,187
平成27年
総農家数 販売農家 自給的農家
2,155,082 1,329,591 825,491
単位:戸
資料:農林水産省「農林業センサス」

2020年度の最新のデータをみると、175万世帯の農家が存在しています。そのうち、農産物販売金額が50万円以上の販売農家が約60%。意外と自給農家の割合が多いと思いませんか?2015年は農家数は215万世帯なので、5年間で約40万世帯の農家が減ったことも読み取れますね。

腕を組んで並ぶ農家の人々

次は農家の人数にフォーカスを当ててみましょう。個人農家の世帯員数は約350万人で、男性が約176,4万人、女性が約172,4万人となっており、年齢は60歳以上が53%を占めています。

全国農業地域・都道府県 5年以内に農業を引き継ぐ後継者を確保している 5年以内に農業経営を引き継がない 確保していない
小計 親 族 親族以外の経営内部の人材 経営外部の人材
全国 1,075,705262,278250,1588,7123,40849,060764,367
北海道 34,9137,3576,7474621483,47724,079
都府県 1,040,792254,921243,4118,2503,26045,583740,288
東北 194,19350,46448,2031,6286338,173135,556
北陸 76,29419,28817,2461,4306123,70453,302
関東・東山 235,93853,77952,40190147710,536171,623
東海 92,65023,43322,6095832414,02465,193
近畿 103,83527,39925,8921,0624454,88271,554
中国 96,59424,44223,2788553093,78768,365
四国 65,41816,35315,9482691362,69846,367
九州 164,56037,32535,4341,4973947,045120,190
沖縄 11,3102,4382,40025137348,138
資料:農林水産省「農林業センサス」

上記のデータをご覧ください。近年、後継者不足についての話題を耳にすることが多々ありますが、こうしてデータを見ると、それが深刻な問題であることが読み取れますね。 全国平均で見ても、後継者の確保が出来ている経営体は全体の29%程度しかなく、そのうち95%が親族による継承です。こうした現状にあって後継者の確保を考えている農家の方は、第三者継承(第三者に技術・知識・経営権を継承する)を視野に入れていることもあります。

農業界で働く人口の変化

ほうれん草を収穫する女性

農業人口が減っていることが分かりましたが、新しく農業界に就業する人の変化はどうでしょうか?農林業センサスのデータから読み取ると、2013年は50,800人が新しく農業を始めています。2020年度は559,000人が新しく農業を始めており、増加していることが読み取れます。近年高まる地方移住のニーズや、農業に挑戦したい若者の増加が起因しているのかもしれません。

03農業界で働く外国人について

外国人労働者の人数の推移

続いて、日本で農業に従事する外国人についてです。1955年以降から人手不足が長らく続いており、外国人の受け入れが年々増えています。日本で働く外国人人口は2020年時点で約172万人で、日本の労働者約5,000万人の1.2%に相当します。約172万人のうち、農業に従事している人口は35,513人です。2012年時点では16,435人が農業に従事していたので、5年間で約2倍以上の外国人労働者が増えたことになります。そのうち約9割にあたる約3万1,000人が技能実習制度による技能実習生として日本で働いています。

グラフ
資料:厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況」

技能実習制度とは、最長3年間日本で技術を学び、自国にそのノウハウを持ち帰って活躍してもらうことを目的とした制度です。 そのため、技能実習生を雇う企業には、技能実習生を単なる労働力の調達手段として、活用してはいけないといったルールも定められています。 自国で農場を設ける夢を持っている外国人の方が、繊細な農業技術を学ぶために来日しています。

どこの国の人が多いの?

それでは、日本で農業に従事する外国人はどこの国の方が多いのでしょうか。日本政策金融公庫が発表している2018年時点の農業景況調査では、国籍別にみるとベトナムが最も多く、全体の38.9%を占めています。次いで、中国(21.3%)、フィリピン(11.2%)、インドネシア(7.3%)の順となっています。農業界で仕事をすることになったら、さまざまな国の方と異文化交流が楽しめるかもしれませんね。

トマトを収穫する男性

04まとめ

時代が変わるにつれて、農業界で働く人も多様に変化しています。今回の記事を読んでみて、少しでも農業界の現状に興味を持っていただけたら幸いです。

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