▲top
農業ビジネス

農業の未来は?
知るべきキーワード

課題も多い日本の農業ですが、
明るい未来へのチャンスも確かにあります!

2019年11月8日更新

日本の農業はこれからどうなる?
明るい未来を掴むための
キーワード

「日本の農業はこれからどうなっていくと思いますか?」という質問を受けることがよくあります。
日本の農業には沢山の問題があります。離農や高齢化による担い手不足、食料自給率の低下、耕作放棄地の拡大、海外の安価な農産物の輸入による影響など多岐にわたります。これらの問題から「農業は衰退産業だ」と思っている人は多いですし、未だに「3K」(きつい、危険、稼げない)のイメージも強く残っています。
しかし、日本の農業は着実に変化を遂げています。明るい未来を掴むチャンスは確かにあるのです。今回は「今後の農業を考えるうえで知っておくべきキーワード」をジブン農業の視点でご紹介します。

01大規模化が進む

大規模化が進む

1つ目のキーワードは『大規模化』です。
まずは農業経営体の数を見てみましょう。農業経営体は主に「個人経営体(いわゆる農家さん)」と「法人経営体(株式会社やNPO法人など)」があります。農業経営体の総数は2000年には約234万でしたが、2017年には125万にまで減っています。この20年弱で約半減しています。しかし、その中でも法人経営体の数は5,272から21,800と約4倍に増えています。つまり、個人農家が減り、企業が増えているのです。
当然、個人で農業を行うよりも企業のほうがより広い農地・より沢山の人材を確保でき、大規模経営を行うことで規模の利益(スケール・メリット)を得ることが出来ます。
少子高齢化や小規模農家の離農により農業生産の担い手不足も進んでいるので、今後もこの『大規模化』の流れは確実に進むと見られています。

10年前、農業界の売上は大規模・中規模・小規模それぞれの農業経営体で約3割ずつでした。しかし現在は大規模と中規模の経営体で8割、さらに10年後には全体の数%の大規模経営体だけで売上全体の7割近くを占めるとも言われています。

関連記事
【日本の農業人口の現状】若者の新規就農が増えているワケ

02スマート農業で肉体労働が減る

スマート農業で肉体労働が減る

2つ目のキーワードは『スマート農業』です。
農業は肉体労働、いわゆるブルーカラーのイメージが強いという人が多いと思います。実際、体を動かす作業も多くあります。しかしスマート農業が今後さらに浸透することで、肉体労働は減ると言われています。
『スマート農業』とは、「ロボット技術やIoT(モノのインターネット化)、ICT(情報通信技術)等の先端技術を活用し、省力化や生産物の品質向上を可能にする新しい農業」のことを言います。自動走行のトラクターや田植え機、収穫用ロボット、農業用ドローン、植物工場などがスマート農業にあたります。そしてこれらは既に一部の農家・農業法人では実用化されています。
生産データの管理や農業ハウスの環境制御など、一部の作業でパソコンを活用するのは現在でも当たり前なっていますが、いずれはパソコンでの作業がメインになり、日々の管理から収穫までの全ての作業をパソコン操作だけで完結させる農場も出てくるかもしれません。

関連記事
スマート農業が日本の農業を変える!

03農業はより「ビジネス」に

農業はより「ビジネス」に

3つの目のキーワードは『ビジネス』です。もちろん農業は元々立派なビジネスですが、今後は農作業以外にも、より広い領域でビジネスを展開できると考えられています。
現在は従来の農業と異なり、生産・流通・販売まで自由な選択を出来る機会が増えました。 例えば、農業は地域の取り決めによって生産物の選択が限られるケースが多かったですが、現在はそれぞれの経営体単位で独自に「売れる物」を考えられるようになりました。 また、インターネットの普及により、卸を通さずに生産者が消費者へ直販をするケースも増えてきました。このように、農業の川上から川下までのそれぞれの過程で、多様化が進むと思います。

この多様化や先にお話した大規模化にも関連して、農産物の生産だけではなく加工から販売まで「食」に関する全てを自分で行う農業法人も増えてくると思います。ちなみに、農業生産(1次産業)から加工(2次産業)・販売(3次産業)まで行う「6次産業」を実践している農家・法人は既に沢山あり、特別なことではなくなっています。
農業=農作業ではなく、食に関する全てのビジネスが農業のビジネスチャンスとも言える時代にシフトしています。その部分で差別化できることが、これからの時代は大きな強みになります。

関連記事
流通ルート拡大で儲かる農家に~農業マーケティングの今~
関連記事
6次産業化とは?メリット・デメリット、主な事例

小規模農業でブランド化

ここまで大規模化が大きなポイントになることを述べてきましたが、全ての農家が大規模化することは無いと思います。
スマート農業の発展により、植物工場で大量栽培をするような「農業の工業化」は今後確実に進むでしょう。農業の担い手不足や国際競争力の強化などを考えると、農業の工業化は必要です。
しかし農業の工業化が進むと逆に、従来通り手作業で、伝統的な手法で、土と太陽と風雨で育てた少量しか収穫できない野菜は、ブランドとして人気が出ると思います。
日本では地産地消という意識も強いですし、地元の風土で育てられた野菜を買いたいけど、人気でなかなか手に入らない!なんてことも起こるかもしれません。
生産性を重視して大規模化するか、こだわりや希少価値でブランド化するか…他の業界では当たり前に存在している多様性が、そう遠くない未来に農業でも見られるのではないでしょうか。

04農家の価値が上がる

農家の価値が上がる

最後のキーワードは、農家の『価値』です。個人農家・法人問わず、農業界で働く人たちの価値がより上がると思います。
農業界で特に問題となっている「担い手不足」。日本の少子高齢化はこの先も進むので、農業界だけ例外で人が増えることは考えられません。 さらに、農業の大規模化が進むと人材も大規模な法人に集約されていきますし、スマート農業で機械化・省力化されることで働く人はさらに減ると考えられます。
人が減る=衰退産業のように思われるかもしれませんが、農業は決して衰退産業ではありません。 日本の食をささえる農業はインフラの一部である欠かせない、無くならないものですし、世界に目を向ければ人口は激増していて、農業のニーズは増す一方です。ちなみに日本の農林水産物・食品の輸出額は右肩上がりで増えており、政府は2019年の輸出目標額をなんと1兆円に設定しています。
農業は衰退産業どころか「今がチャンス」の業界です。人が少ないだけで、土地はあります。つまり、これから農業を始められる余地はまだ十分にあります。農業の問題の一つでもある耕作放棄地を活用すると、国や自治体の補助も出ます。
今も、そしてこれからも、ここまで重要でニーズもあるのに働く人が少ないという業界は珍しいです。農業と聞くと「単純作業」「肉体労働」「誰でもできる仕事」と思っている人もいるかもしれません。しかし大規模集約化やスマート農業が進む中で、農業は「先端技術を駆使した、限られた人しか携われない憧れの仕事」になると思います。農業はこれからさらに『尊敬される職業』になるでしょう。

これからもっと面白くなる農業界で、
働きませんか?
農業の求人情報サイト 
第一次産業ネット

シェアする