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Vol. 01
農林漁業には無限の可能性がある

衆議院議員 石破茂氏

衆議院議員 石破茂氏インタビュー

衆議院議員 石破茂氏

ゲスト

衆議院議員 石破茂

鳥取県出身 自由民主党所属。1986 年初当選、2000 年第 2 次森内閣で農林水産政務次官に任命されて以降、防衛庁長官、農林水産大臣、防衛大臣、自由民主党政務調査会長、自由民主党幹事長、内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域担当)兼地方創生担当大臣等を歴任。日本を代表する政治家として現在も活躍。

インタビュアー

株式会社 LifeLab 代表取締役 西田裕紀

2006 年に株式会社 LifeLab を設立して以来、農林水産業の人材分野で事業展開。同社の運営する「第一次産業ネット」は農林水産業専門求人サイトとして国内最大級まで成長。「未来の農業をつくる」という理念のもと、今後もより一層農林水産業界への貢献度を高める。

今後の農業分野での発展のカギは?

本日はよろしくお願い致します。早速ですが、農林漁業のうち農業分野についてお話を伺いたいと思います。昨今農業界では様々な取り組みが行われておりますが、今後の農業分野での発展のカギはなんでしょうか。

まず、日本ほど農業に向いた国は世界にはそうそうないということです。土が豊かで、水が豊かで、そして地形が急峻であるから老廃物が流されて連作が可能ですよね。気温が温暖で、日照量も作物の生育に適当である。この条件をすべて備えた国というのは世界 196 ヶ国あれど日本が一番です。

ではなぜ日本農業が衰退してきたか。それは今まで公共事業や企業誘致で地方の雇用と所得が確保されていたので、農業の潜在成長力を発揮して、目一杯稼ごうというマインドがあまりなかったからではないでしょうか。また、兼業農家が圧倒的多数を占め、消費者と生産者が直接的な繋がりを持つことが少なかったゆえに、コストを下げ、付加価値を上げるという挑戦があまりなかったのではないかと思います。

逆に言えば、消費者のニーズを直接吸い上げ、いかにコストを下げ、付加価値を上げるかを考えたとき、色々な可能性が間違いなく開けてくると思います。農業就業者が高齢化し減少しているという今は、逆に大きなチャンスだと思います。

当面、日本の人口は減ります。現在の出生率が上がったとしても、その子たちがさらに子供を作るようになるには 25 年かかります。そこで、日本人は今の二倍食べるようになるでしょうか?ならないですよね。だとしたら世界に向けて日本の高品質な、安全な、見た目も美しい農産物を売っていく。アジアの経済成長、あるいはアフリカの経済成長は、日本の農産品のマーケットがそれだけ広がるということですよね。

外国に出張して、日本のように美味しい作物を食べることはなかなかできません。土が違い、水が違いますから、同じものはできない。アジアの経済成長は日本の農業の発展に非常に大きな可能性を開くものだと考えています。

そういう環境の中で、若い方々が就農する。農業者というのは経営者であり、科学者である。また、自分の労働を自分で管理できるわけですよね。科学者としての能力や、経営者としての能力を十分に発揮しながら、自分で自分のライフスタイルを作っていくことができる。定年や解雇もない。意欲と能力のある若い人たちが、農業を担っていくのに今ほど大きなチャンスが到来したことはないと思います。

どのように農業が地方に貢献していくのでしょうか?

地方と農業というのは切っても切れない関係だと思います。では地方と農業という切り口から、どのように農業が地方に貢献していくのでしょうか。

それは、一つには「地産他消」ということでしょうね。「地産地消」はずっと言われていることですが、当面地方の人口は減る中で、地産地消だけを続ければ経済は縮小しますから、地元で作ったものをいかにしてよそにも売るかが重要になります。

ポイントとして、「ここの地区にしかない果物、ここの地区でしか採れない野菜、ここの地区でしか作られない肉」という一種のブランド化によって「他消」が可能になっていくということでしょう。それぞれの地域を発展させていくためには、それぞれが外から稼がなければ発展もしないし雇用も増えていかないわけですね。

農業における「地産他消」をどう考えていくか。どうしたら売れるのかというマーケティングを経営者としての農家がきちんとやる。その中で、行政はそのサポートに徹していくということが必要だと思います。



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